個別指導教室なんてものは少し前まではなかったので、現在の親御さんの世代では知らない方もおられると思います。

 ですが、現在は非常に増えているのです。今の学習塾の主流と言っても過言ではありません。それは、学力の向上が見込めるためです。一人の生徒に一人の先生がつきっきりで教える形態なので、そりゃ学力も向上しようってもんです。

 多くの個別指導塾では、ブースという名の小さな仕切りが付いたスペースが並んでいて、そこで生徒と先生が並んで座って授業を行うという形式がとられています。家庭教師をイメージしていただければわかりやすいと思いますが、それを塾で生徒を集めてやろうというスタイルです。先生1人と生徒1人という形式の塾もあれば、先生1人に生徒3人以上という塾もあるようです(あまり人数が多くなると個別と言えるかどうか微妙なところですが)。

 講義形式で行われる現在の一般的な授業形態では、どうしても授業の受け手によって理解度の差が出てくるのは当然で、そうすると飲み込みの良い生徒と飲み込みの良くない生徒の間で内容の理解に差が出ます。飲み込みの良くない生徒にとっては、わからないことがどんどん蓄積するため、学校の授業が辛く退屈なものになります。それに比べると、個別指導教室であれば1人(ないしは数人)の受け手に合わせて授業が進められるため、いわゆる「落ちこぼれ」は生じません。もちろん1人で授業をしていても理解できないということは起こり得ますが、時間さえかければこういった問題はほとんど解消されるでしょう(実際は時間に限りがあるため必ずしもそう簡単ではないんですが)。そう考えると、個別指導教室のメリットは明らかです。

 ただし、個別指導教室の場合、教える側の人数が生徒分必要であるため、現実的には簡単に実現できません。先生を務められる人を十分確保するのがなかなか難しいことから、多くの教室では、バイトの大学生を先生として採用しています。つまり、かつての家庭教師の延長という風に考えることができます。個別指導教室を最初に始めたのは某・家庭教師派遣会社ではないかと私は考えているのですが、それにはこのような理由があります。要するに家庭教師を一箇所に集めようという発想で始まったのが個別指導教室だったのではないかということです。

 ただ、バイト学生に教師を務めさせるというのは、費用を比較的安く抑えられる(実際には運営側がかなり懐に入れるため、受講料はそれほど安くはならないのですが)半面、質の維持という点で問題があります。受験勉強を経験している大学生であれば、小中高生に1科目教える程度の知識はありますが、だからと言って、教える上で十分な資質があるかというと話は別です。つまり、人によって資質が大幅に変動するということなのです。私自身、以前教えていた個別指導教室で、周りの大学生「先生」をいろいろと観察しましたが、どうもこれはまずいんではないかというケースは割にありました(もちろん素晴らしい「先生」もいるにはいました)。結局のところ、「当たるも八卦当たらぬも八卦」ということになってしまうのです。

 だからと言って「先生」を選ぶことは、ほとんどの教室ではできません。そもそも担当の「先生」が決まっていないような教室まであると聞きます(手が空いている学生が担当するシステム)。一番安全なのは、教える人が決まっていて最初に面談できるような個別指導教室ということになり、そこで「先生」を十分見極めた上で決めるのが得策になります。

 個別指導という方法自体は、1つの授業枠で1人または数人しか教えられないため、教室側としては効率が非常に悪く、よほど授業料を高くしなければペイしないのですが、現実的にはそれほど高く設定すると誰も来なくなるため、割合リーゾナブルな授業料になっているようです。実際、ベテランの先生が個別指導教室を開いているというケースは増えているようで、おそらく、現在あまた存在するチェーン型の個別指導教室で「先生」を経験した社会人が、自分で開業したというパターンが多いのではないかと私なりに考えています。そういうところは、実はかなりの狙い目ではないかと思います(もちろん教える人の資質にもよりますが)。

 逍遊ゼミナールでは、受験指導の経験豊富な講師が担当します。実際に面談し、お試し授業を受けた上で、決めていただくことができます。そういう意味ではかなり理想に近いのではないでしょうか。ぜひご検討ください。

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