中学なんていらない 不登校の娘が高校に合格するまで

青木光恵著
メディアファクトリー

中学校に対する怨嗟のマンガ

 タイトル通りのエッセイ・マンガ。

 娘が中学で理不尽ないじめに遭い、学校に行けなくなった。だが学校側はそれにしっかり対応するどころか、非常に投げやりで、登校していないため内申点はすべて1だ、したがって高校進学はままならない、などと言って脅すのである。ところが実際は、学習塾の協力もあったが、無事に志望校に合格することができる。あの中学の対応は一体何だったんだということになって、それがこのマンガに結実したというわけ。とにかく中学に対する憤りというか怨嗟の声が随所に噴出しているのである。著者の主張はよくわかるし、とにかくひどい中学校であることは十分伝わってくる。

 当事者である娘「ちゅんこ」は、こういうひどい状況に陥って非常に気の毒であったが、高校入学という形できっちり立ち直ることができたようで結果オーライではあった。しかし1人の若者に対してここまで苦痛を味あわせたわけだから、親の立場からすると、この中学およびその関係者は断じて許しがたいところで、何らかの形で落とし前を付けたいところだろう。本来だったら関係者の実名(またはそれに近い名前)を出すなどしたいところかも知れないが、さすがにそこまではしておらず、本書ではすべて匿名になっている。ま、そうやって報復したところで結局は自己嫌悪に陥るのが関の山だろうから、こうやってマンガの形で普遍的な装いで発表して鬱憤を晴らすという方法が一番良かったのだろう。

 娘が不登校になってしまい、親がうろたえる様子が克明に描かれ、読んでいて感じるところもあるが、情報量は全体的に少なめである。そのため30分程度で読み終わることができる。

 読み終わった後でいろいろ考えると、やはりこのマンガの一番のテーマは、中学校に対する怨みの表出ということになるのかなと思う。てことは、このマンガを通じてグチを聞かされた、みたいなものなのだろうか、本当のところは。

-マンガ-
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-教育-
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