レイメイ藤井 コンパス ペンパス シャープタイプ
プラス フィットカットカーブはさみ ツイッギー
コンパス考
コンパスは小学校と中学校で使い、高校入試でも持参が求められますが、おそらくほとんどの人は、それ以降、使うことがなくなります。
それ以降もさらに使う人というのは専門職の人や趣味の人なので、精度や使い勝手が優れていなければなりません。そういう人は、専門職向けの高価な機器を使えば良いのですが、学校現場や入試会場で作図して使う程度であれば、それほどの精度は必要ありません。
コンパスの場合、どうしてもかさばるもので、ペンケースにもなかなか入らないし、邪魔だと感じるものです。そのため、持ち運びするときは、付属のプラスチックケースごと運ぶことになるわけですが、カバンの中でケースのフタが外れてしまいバラバラになってしまうなどということもよくあります。私にもそういう経験がありますが、あまり良い気持ちのものではありません。
私は、面白そうな文房具を探すのが好きで、ときどき店を覗いたりするのですが、そんなときに見つけたのがこの「ペンパス」というコンパス。折りたたんだらペンと同じ形状になるという、大変よく考えられたコンパスです。ペンと同じ形状ということは、筆入れの中に入れて携行できるということで、コンパスの「かさばる」という最大の問題がこれでクリアされることになります。
問題は使い勝手ということになるのですが、普通に使っている分にはそれほど不自由を感じることはありません。少なくとも私は、まったく不自由を感じませんでした。むしろ、鉛筆の芯の部分がシャープペンシルになっているために、細い線が引けるという点で魅力を感じたほどです。アマゾンのレビューを見ると、芯の交換が大変だと文句を言っている人もいましたが、コンパスで芯の交換が必要だったという経験は私にはこれまでありません。そもそも、コンパスなんてものは、学校でもそんなに頻繁に使うものではないですから。
結局こういうものも、変な危惧を捨てて、どこで落とし所を図るかという問題になります。メリットとデメリットを比べて、メリットが大きければ採用するという至極当たり前の結論になるわけです。コンパスについては、私にとって携行性が最重要事項であったわけで、その点で、このコンパスは優れた機器ということができます。また、構造も非常に美しく、メカニカルな要素もよろしい。ロボット玩具を髣髴させるデザインも見事です。賛否両論はあるようですが、私にとっては、使うのが嬉しくなる逸品です。
日常を変えたハサミ
なお、ハサミにも、携行できる優れた製品が出て来ています。私もこれまで数種類の携行ハサミを購入しており、当初は使い勝手の悪いものが多かったのですが、その後、前に紹介したプラスから小型携帯ハサミ(「フィットカットカーブはさみ ツイッギー」)が市場に投入されることになり、これがデザインと機能の両面で優れた製品に仕上がっていました。おかげで、これを買ってから、私のペンケースにはこのハサミが常備されることになりました。実際には、ハサミを使う現場に出くわすことはそれほどありませんが、いざというときにないと困ってしまう代表選手でもあります、ハサミというものは。
かさばらないんだったら携行しておきたいというグッズなので、携行タイプのハサミでそれが叶ったわけです。結果的に、持ち運べないものを持ち運べるようになったという点で、携行タイプのハサミは、私たちの日常を変えてしまったと言えなくもないですね。フィットカーブになっているために、サクサク切れるのも心地良いものです。工業技術力が光る逸品です。