子どもの夜ふかし 脳への脅威

三池輝久著
集英社新書

思ってる以上に睡眠は重要なのさ

 子どもの夜更かしが生活リズムを狂わせ、不登校や引きこもりの最大の原因になっているということを告発する本。著者は小児科医。

 現代に蔓延する夜型の生活の影響を子どもたちがモロに受けており、その結果生活リズムが乱れて、最終的に概日リズム(体内時計によって形成される生活の周期)の狂いが生じるということが、昨今頻繁に起こっている……というのが著者の主張。さらには、幼少期における概日リズムの狂いが自閉症の原因になると主張する。

 さすがに自閉症の原因が概日リズムの狂いというのはにわかに信じがたいが、睡眠障害が中高生をむしばんでいる状況は最近間近に目にしているので、著者の主張には概ね賛同する。この本で取り上げられているケーススタディは、リアリティが感じられるものばかりで、それだけでも著者の(多くの)主張の信憑性が裏付けられるというものである。過剰な勉強やゲームのために睡眠障害で苦しむことになった若い人達、およびその周囲の人々に是非読んでほしい本である。

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