マンガ古典文学 伊勢物語

黒鉄ヒロシ著
小学館

古典のマンガ化作品というより対訳
シリーズ最悪

 これがはたして古典のマンガ化作品と言えるのか、はなはだ疑問に思えるようなマンガである。基本的には、原文と日本語訳を交互に示して、その背景にまったく関連のないマンガが(関連のあるものもあるが)延々と続くというもの。したがってこの本についてはマンガ化作品と言うより対訳と言うほうが適切だと思う。

 しかも、この段はつまらないから省略したとか、つまらないけど載せた、でもつまらないでしょみたいな、まったく無用な記述まで結構ある。ページ稼ぎか?とも感じてしまう。つまらないかどうかはこっちが判断するわっちゅうの。そういう点でも、著者に真剣さが欠けているような印象さえ受け、大変不愉快に感じた本である。唯一良かったのは、『伊勢物語』の概要を通しで知ることができて結果的に(少しだけ)関心を持てたという点で、それ以外はこの本はまったくのゴミである。代々木ゼミナールの望月光が書いた解説はなかなか面白かったが、これも、この本の数少ない長所の1つであった。

-古文-
本の紹介『恋する伊勢物語』
-マンガ-
本の紹介『マンガ古典文学 方丈記』
-マンガ-
本の紹介『マンガ古典文学 源氏物語 (上)、(中)』
-マンガ-
本の紹介『マンガ古典文学 古事記 壱』
-マンガ-
本の紹介『マンガ古典文学 竹取物語』
-マンガ-
本の紹介『マンガ古典文学 徒然草』